お知らせ
公益財団法人 市村清新技術財団 「第113回新技術開発助成」の助成先に選ばれました。
2024年8月、公益財団法人 市村清新技術財団は第113回新技術開発助成の助成先12件を決定し、弊社も助成先に選ばれました。 市村清新技術財団の助成は「独創的な新技術の実用化」をねらいとされており、基本的技術の確認が終了し、実用化を目的にした開発試作を対象にしています。当社の「γ系ステンレス線の加熱伸線法」に関する研究開発活動及び実用化についての助成に採択頂きました。
「新技術開発助成」の概要
公益財団法人 市村清新技術財団は広く科学技術に関する独創的な研究や新技術を開発し、これを実用化することによって我が国の産業・科学技術の新分野等を醸成開拓し、国民生活の向上に寄与することを目的として活動されています。年に2回、「新技術開発助成テーマ」を募集し、応募要件を満足する助成候補テーマは当財団に設けた新技術開発助成調査選考委員会および審査委員会で慎重かつ厳正に選考・審査され、理事会で決定されます。
「公益財団法人 市村清新技術財団」について
昭和43年の当財団設立以来、市村清新技術財団は、科学技術の研究開発に対する助成、すぐれた科学技術の顕彰および国際交流の促進、科学技術に関する創造性の育成、植物の生育に関わる研究に対する助成などによって科学技術の振興をはかることにより、我が国の経済社会の発展と国民生活の向上に寄与するために活動されています。
「γ系ステンレス線の加熱伸線法による生産の合理化とコストダウン」
【開発概要】
多くの分野で広く活用されているステンレス鋼線の代表鋼種SUS304、18Cr-8Ni線は、2つのJIS規格で規格化され、強度区別としてW1,W2,W1/2H,WPA,WPBと5つがあり、W1の軟質線を除き、他の4強度線は伸線加工の程度、加工減面率の大小でコントロールされています。伸線加工は、入り口が大きく出口が小さい治具(ダイスと呼ぶ)の中を通し、1回の減面率は22%程度で、これを7~8回繰り返して引き抜き、全減面率82%程度で(スタートサイズの40%程度)で硬化の限界となります。続けて細線化するには、これを焼鈍処理して軟化させ、更に伸線加工と焼鈍を繰り返して細線を製造する事になります。この場合、一般金属の場合には結晶の辷り面上を元素が移動したり、格子欠陥(転移)の集積による応力増加による硬度(強度)UP以外にγ系ステンレスでは、γ→α’加工変態を生じて硬化が進行する特性を有しています。この、γ→α’加工変態は加工を受ける前の温度に顕著に影響を受け、伸線前の線を加熱すると、僅かしか生ぜず、強度UPも半減し、更なる残存加工性を有します。即ち、加熱によりγ組織の残存を計り、加工硬化(強度)を調整する伸線加工方法が加熱伸線の原理です(特許取得済)。この加工法を用いて伸線加工を行うと、伸線直前に線を加熱する事により、加工硬化(強度)を制御する事が出来、従来の伸線工程の大幅な減少とともに、途中の焼鈍工程も省略する事ができます。 今迄、長きに渡って大きな進展が無かった伸線加工方法「減面率による強度コントロール」から 「温度コントロールによる強度制御」に変える事により、省力化、省エネ化が可能になる画期的な加工法であると言えます。弊社は、今回、「加熱伸線」の実用化を目指し取り組みます。
令和7年11月「新技術開発完了認定」をいただきました。
今回、技術開発を行った「加熱伸線法」についてご興味のある企業様は、
弊社までお問い合わせください。